Mountain Lodge at Karuizawa | 1962
軽井沢の家
- 設計者 : 吉村順三
- 別名 : 軽井沢の山荘
- 竣工年 : 1962年
- 所在地 : 長野県北佐久郡軽井沢町
書籍『小さな森の家・軽井沢山荘物語』でも紹介されている「軽井沢の家(軽井沢の山荘)」。
建築を勉強したことのある人で知らない人はいないであろう、吉村順三の代表作。
高い樹木の茂る軽井沢の自然に溶け込む素朴な外観。
一階は鉄筋コンクリート造で、二階は木造。空中に浮かんだような二階部分の南側の居間には大きな開口部があり、雨戸・ガラス戸・網戸は全部戸袋に引き込めるため室内にいながらまるで戸外にいるような気分になる…という作り。
個人的に注目したのは階段や引き戸の小さな工夫。階段は踏面(ふみづら・足の裏が設置する部分/段板/踏み板)が段鼻(だんばな・踏面の先端部分)から奥に向かって6mほど下がるように傾斜があるんだとか。これにより上る時も安心感が出る。ガラス戸や引き出しの引手にも同様に傾斜をつけ、指の掛かりを良くしている。
個人の所有物である住宅のため直接見ることは出来ないが、本を読めばまるでその建物にいるような錯覚を味わえる。一般の方にも分かりやすくと建築家自ら書いた一冊がおすすめだ。
/block>- 参考書籍・サイト
- 吉村順三・著「小さな森の家 ― 軽井沢山荘物語」
- 名建築家・吉村順三が手掛けた軽井沢の山荘の魅力を作家・下重暁子さんが語る