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2015.11.13 | 2019.3.03 Update

キャンプに着ていく服にこだわる

東京都キャンプ協会主催の「TCS」というセミナーに参加してきました。お題は「キャンプに来ていく服にこだわる」。
私自身はキャンプはしないけど、アウトドアの洋服は機能的で好きなのでいくつか持っているんです。で、普段着てる上でも何か使い方が向上するようなヒントがあればいいなぁ…と思って場違いなの覚悟で参加!
とても楽しかったので、聞いたお話をまとめてみました。

ウェア選びのポイント

アウトドアウェアと選ぶ時のポイントが大きく3つ

  1. 快適 – 保湿、速乾、透湿、防風、防水、撥水、肌触り、保湿
  2. 安全 – 燃えにくい、冷えない、濡れない…
  3. 装い – 色、仕立て、生地、流行、着こなし

このうち快適さ、の面では、肌に快適な表面温度というものがあるらしく…その温度は32±1℃なんだそうです。
そしてこの快適な温度を保つために便利なのが…ベースレイヤー
下着とかTシャツといった、肌に直にあたる部分に着る服をベースレイヤーというんですね。で、ここをしっかりしとくのっていうのが大事だと。人によっては一番お金をかけるところがこのベースレイヤー。

特に過酷な環境にいない都会暮らしに慣れている人は厳しい寒さなどに慣れることも難しいですから、このベースレイヤーにお金をかけるのが重要なんだそうです。

女性だと例えばかがんだ時に胸元が見えない、腰が出ない、など…。そういうことをきちんと気にしていくと、ある程度のお値段のするベースレイヤーを着ることになるそう。

安全面では、基本なのでしょうが、例えば火の近くにいる時は、火の粉が飛んで穴があいたりするのを防ぐため、化繊のものではなく上に綿をもってくるとか。
こちらはあまり触れられてなかった気もしますが、快適さとちょっと重なる部分があるのでしょう。保温や防水や撥水なども安全面ではとても大事な部分ですし、体に快適さを求めることがイコール安全に繋がる部分もある、という印象。

また、装いは、自分の好きな服、アクティビティなどで指導者的立場なら目立つ服、とか。
なんだかんだいっても、自分が気に入らないと意味がない!自分が着てて気持ちのいい服を選ぶというのは、やっぱり重要ですよね。

そして3つのポイントからは外されてしまいましたが、気になるのがコスト
商品単体は高くても、長く使えればランニングコストは安い!場合もあるし、高くても自分のアクティビティにあってなかったら意味ないですよね。5000円持って買い物にいって、ワークマンにいくのと、量販店にいくのと、アウトドアショップにいくのとではまた違うし。お話を聞いていると安い、高いというより、結局自分がどういったアクティビティをするのか、それに合わせて使い分けるのが重要みたいです。

ちなみに高いの買って結局使わず失敗したーなんてお話も出てきましたが、それは「ウェアが悪いのではない、アクティビティにあっていないだけである」なんてことも言われてました。きっとどこかでそのウェアが大活躍する場所がある、と。もし失敗した!なんて服があったら、そのウェアに適したアクティビティやら場所やらを探すのも楽しいかもしれません。

ウェアを買うときは(日本だと高くても買ってくれると思われがちなので)ちゃんと機能性を把握して買うのがオススメみたいです。販売員さんの口車にのっちゃいかん!ってことかな w

なお、装いの中で「色」というキーワードがありましたが、ハチの話を少々。よくハチは黒い服によってくるとか、黄色い服は花蜂がよってくるとか…うんぬん言いますが、一番危ないのは色ではなく「匂い」なんだそうです。なので、とにかく「匂い」に気をつける。柔軟剤の匂いや香水の匂いはアウト。最近匂いの強いものが多いですから、お気をつけを。
あと蜂を見かけたら慌てず騒がず静かに離れるのが一番いいんですって。手で払わないように気をつけましょう。

防寒に大事なポイント

  • レイヤリング(重ね着)
  • デッドエア(動かない…あったかい空気)
  • ロフト(綿のかさ、空間)

横文字ばっかりですが…まずレイヤリングに関して。さっき出てきたベースレイヤーから順に肌の近くから重ねていく感じで

  1. ベースレイヤー(靴下とかTシャツとかの肌着)
  2. ミドルレイヤー(ダウンとかフリースとかの保温着)
  3. アウターレイヤー(ダウンとか雨具とかの上着)

詳しくはモンベルのレイヤリングシステムあたりを見ていただくということにして、とりあえずこういう感じで重ねていくのがレイヤリングといわれます。

んで、こういったレイヤリング(重ね着)をすることでロフト(空間)を作り出して、身体からデッドエア(あったかい空気)を逃さないようにしましょー。ということだったと思います。はい。

ロフトって、よく「ロフトが潰れる」とかいう言葉で耳にすると思いますが、例えばダウンのあのもっこり感。中に綿がふわふわはいってて、その中にデッドエア(あったかい空気)を閉じ込めて、温かさを保ってくれるわけです。でもこいつが潰れてしまうと、なんの意味もない、あったかくない防寒着の出来上がり。

防寒には空気の層を作って、身体から出てくる熱を閉じ込めることが大事、というわけですね。

ちなみにシュラフ(寝袋)なんかは、羽毛だとぎゅっと小さくすることができるので、持ち運びにはいいらしいんですけど、逆にロフトが潰れちゃってなかなか元に戻らないため、化繊のシュラフを持ち運ぶ人も多いそうです。こちらはそこまで小さくならないけど、ロフトが潰れないそうで。なるほどーといった感じでした。

知恵や工夫

実際に使ってるウェアや小物などもみれたのですが、その中でこれ作れそう!とかこれかっこいいな!と思ったのが以下の2点

まず左は帽子やネックウォーマーになる優れもの。市販品(海外でのみ売ってるみたい)だそうで、多分生地はフリースだと思うんですが、これ一個カバンにいれておけば、寒いときにいいかも、と。自転車で移動することが多いので、特に冬は寒くて寒くて。フリースならシワにもならないし軽いしあったかい!簡単に作れそうなので、ちょっと作るのありかなぁと思いました。

そして右は作業するときによさそうな前掛け。手作りの品だそうで、のれんのような形。で、くるっと腰にまける。しゃがんだときとかふつうにしててもズボンが汚れなくて便利なんだそう。少し和テイストなデニム生地でめちゃくちゃかっこよかったです。

その他、長靴は値段は高いけど天然ゴムのが絶対いい!合成ゴムは劣化が激しいため、すぐ悪くなってしまうそうです。だからコストパフォーマンスを考えたら絶対天然ゴムの長靴!

そしてアウトドアブランドの製品を買うとき、そのブランドが得意とするものをリサーチして、そこではその製品だけを買うっていう話もありました。これ「なるほどー!」って思ったんですよね。
例えばPatagoniaはフリースが得意、とか。靴を買うときは靴のメーカーのを買おう、とか。
聞いてみれば単純な話なんですけど、そういった得手不得手もちゃんと考慮にいれて、なるべく間違えのないように購入したいところです!(買ってみて失敗して覚えるものだーというお話もあがっていましたが w)

街着で工夫するとしたら?

で、自分はキャンプとかしない人間なので、これを街着でうまく活用するとしたら?…

例えば、電車は暑くて外は寒い、室内にいる時間が長くて外にいる時間は少ない、みたいな場合は、ぱっと脱げて邪魔にならないあたたかいアウターを一枚。で、中は薄着にしてみたり。

今日は街歩きをしたいなーっていうときは、動きやすい服、あとは寒くても汗をかいたりする場合があるので、透湿性のたかい衣類を着る。これはレイヤリングで、温度調整ができるように。

また、自転車などに乗るときは、アウターレイヤーに防風性の高いものを着て…などなど。

ファッションのために寒さを我慢するーという方も多いかとは思いますが、個人的には我慢して具合悪くなるのが嫌 w
やっぱり自分が着ていて気持ちの良い、そしてその時々にあった快適な服装を追求したいなぁ、と思いました。

というわけで

今回お邪魔させていただいた、東京都キャンプ協会主催のTCS(東京キャンピングセミナー)。高校生以上でアウトドアやキャンプに興味のある人なら、誰でも参加できる基本無料の講座です。気になる方はぜひ一度参加してみては?